志木市新庁舎建設Q&A
新庁舎の完成イメージ図
これまで、建築・災害の専門家などの意見や、市民、市議会、市プロジェクト・チームなどにおいて、あらゆる可能性を排除せず議論を重ねた結果、現用地に新庁舎の建設を決断しました。今後、市民交流スペースの在り方等、市民の皆さんの声も取り入れながら、4つの戦略の実現に向けて、四季折々の変化に富んだ表情を織り成す「いろは親水公園」とも調和の図れる志木市らしい市庁舎の建設を目指していきます。
A. 現在の市庁舎は、平成19年度に実施した耐震診断の結果、耐震性能が不足し、震度6~7規模の地震で倒壊又は崩壊する可能性が高いとされており、これは、最近では、熊本地震のような大規模な地震、さらには今後、発生することが懸念される首都直下型地震のような大規模地震が発生した場合、市庁舎が倒壊等する可能性が高く、万が一、大規模地震が発生した場合、早期の行政サービスの復帰が困難となる可能性も多大にあると懸念されます。また、現在の市庁舎は、昭和47年に建設され、現在45年目を迎えています。現在では、市庁舎の経年劣化が進行し、電気、空調及び給排水機器については、その耐用年数を既に超えており、一部の設備では、現在の法令に適合していないことも指摘されています。このようなことから、市民の皆さまの暮らしの安全、安心を確保するためにも、早急な新庁舎建設は待ったなしです。
A. これまで、市では、市庁舎のあり方について、市民を中心とした「庁舎建設基本計画検討委員会」を設置したほか、市議会議員の皆さんや、市職員によるプロジェクトチームなどにおいて、新庁舎に求める機能、市民会館との複合化、新庁舎の建設場所、事業費財源確保策等、新庁舎基本計画策定のための様々な議論を重ねてきました。
その結果、平成28年10月に「志木市新庁舎建設基本計画」を策定し、主に次のような事項を決定しました。
市庁舎建設にあたり、基本方針などの必要な事項について検討・協議し、基本計画を策定するために学識経験者、公募の市民、団体代表者及び市議会議員による検討委員会を設置しました。この検討委員会からは、主に市民会館との複合化を検討することや建設場所の基本方針としては、現市庁舎用地が妥当である旨の中間答申をいただきました。
庁舎建設基本計画検討委員会の中間答申を受け、従来の検討委員会メンバーに市民会館関係の有識者を加え、検討を継続しました。
市庁舎及び市民会館複合化施設建設基本計画検討委員会からの基本計画(案)の提出を受け、事業費の概略試算を行った結果、莫大な経費(当時の試算で、複合化:136億円程度、市庁舎単独:91億程度)が必要であることが想定されたため、改めて市の財政状況を鑑み、再度事業費を含む手法を詳細に検討するため、実施しました。
事業手法等の比較検討を踏まえ、検討した結果、現市庁舎用地に市庁舎単独での庁舎建設をする方向性を決定しました。
今後の新庁舎整備の方向性を示すため、基本計画の策定を行いました。
A 現在の市庁舎について、鉄骨ブレースによる補強や免震ゴム等での免震化などにより、耐震化を図る工法についても、様々な手法を想定し、検討してきましたが、次のような理由から、新庁舎建設をすることとしました。
A. 新庁舎の建設については、事業費のことも念頭に置きながら、建設時期についても様々な検討を重ねてきましたが、そもそも現在の市庁舎については、震度6~7規模の地震で倒壊又は崩壊する可能性が高いとされている中、万が一、大規模な地震が発生した際、市民の皆さんの暮らしの安全、安心を確保するためにダメージを最小限にし、行政サービスを継続する必要性からも、東京オリンピック終了までの長い期間を経て建設することは望ましくありません。
また、工事費の高騰はどこまで続くのかも、先行きが不透明な部分もありますが、仮に東京オリンピック終了後であっても、工事費の高騰の要因には、人件費高騰分も含まれており、労務作業員不足が叫ばれている中、急激な工事費の下落は見込めないとも考えています。
このようなことから、市では様々な検討を重ねた結果、早急に新庁舎建設を進めることが望ましいと判断しました。
A. 庁舎整備の手法については、新庁舎の建設、現市庁舎の耐震補強等の他、市民会館との複合化など、全ての可能性を排除せず検討を重ねてきました。
そのような中、新庁舎を建設するにあたり、その建設場所についても議論を重ねたところです。
特に地盤が良いとされる市民会館用地に新庁舎を建設することも、当然、議論を進めましたが、建物の高さ制限や日影規制、さらには、現在の市庁舎の機能を維持するために必要な面積を確保することができず、仮に周辺の用地買収等を想定すると近隣住民への影響、事業費及び事業期間の観点において、課題が残りました。
また、他の用地についても、空地の確認、既存施設の移転確保、民間土地の確保等の検討も進めましたが、現在の市庁舎用地以外に適地を確保することが難しいことも確認したところです。
そのような現状を踏まえ、現在の市庁舎用地は、大規模な水害及び地震への対策や液状化対策を施すことにより、防災拠点としての機能を十分に確保することができ、何より、志木地区と宗岡地区の中心にあること、新河岸川と柳瀬川という川に囲まれる自然環境や景観を活かし、四季折々の変化に富んだ表情を織り成す「いろは親水公園」との調和を図れるなどにより、市民とのまちづくりの拠点として今後も期待できることなどから、現在の市庁舎用地に新庁舎の建設をすることに決定しました。
A. 市民会館との複合化をせずに新庁舎を建設することとなったわけですが、これまでの間、庁舎建設基本計画検討委員会をはじめ、市議会議員の皆さんや、市職員によるプロジェクトチームなどにおいて、新庁舎の建設、現市庁舎の耐震補強の他、市民会館との複合化などの議論を進めてきたところです。
議論を重ねる中では、市庁舎と市民会館を複合化した場合、多大な費用が必要となることなどが懸念されたことから、市において、事業手法の比較検討を実施した結果、市庁舎と市民会館の複合化により事業費が125億円程度必要であることが試算され、これは、市庁舎単独での事業費70億円と比較すると1.8倍程度の事業費が必要であるとの想定がなされました。
これらを踏まえ、志木市の財政的な面も含めた身の丈にあった市庁舎整備を実施する必要性から、市庁舎単独で建設することを決定しました。
なお、市民会館においても、近い将来、施設整備が必要であることから、その整備手法については、PFI(プライベートファイナンスイニシアティブ)方式等の導入調査も実施し、その活用も視野に入れながら、今後、別に検討を進めていきます。
A. 新庁舎建設事業費の70億円については、庁舎建設をするための費用のほか、設計費、仮庁舎建設費、現市庁舎の除却費(解体費)、外構整備費を含んでおり、そのうち直接的な庁舎建設にかかる費用は50億円程度となります。
その中において、本市における県内各市町村との主な相違点としては、新庁舎建設予定地である現在の市庁舎用地について、新河岸川と柳瀬川という川に囲まれる場所であり、液状化の危険性があることから、大規模地震等が発生した場合に備えるため、地盤改良などの液状化対策が必要となります。
また、市民の皆さんを対象とした各種イベントや憩いの場として、使い勝手の良い市民ひろば(グランドテラス)を計画するために人工地盤の建設も予定しています。
建設事業費は、計画段階において、近隣市町村等の庁舎建設に係る単価を基に同程度で積算しておりますが、建設する場所における工事や現状の市庁舎の執務環境、設備機器設置状況、共有スペースの確保等による延床面積の増減、さらには将来に向かって市庁舎に求められる機能の必要性をどの範囲まで導入するかということにより変化するものであり、一概に他市町村における市庁舎の建設事業費との比較が難しい面もあります。
しかしながら、建設事業費については、今後の設計業務や入札等により事業費を低く抑えられることを想定するとともに、設計業務を進める中で華美や無駄を省くなどの事業費の抑制を図りながら、「スマート」かつ「コンパクト」で、市民に親しまれる市庁舎を目指していきます。
A 新庁舎建設予定地である現在の市庁舎用地は、新河岸川と柳瀬川に囲まれた土地であることから、水害に対する対策が必要となります。明治43年には、宗岡地区で河川の氾濫等により、最高水位8.195mを記録するなどの経緯があることから、新庁舎建設の際には、庁舎1階床面の浸水レベルに配慮するとともに地階には、機械室などの浸水でダメージを受ける施設を設けず、災害対策本部を2階又は3階に設けるなどの対策を講じていきます。
また、大規模地震に対する防災対策としては、建物の構造を最も安全性の高い「免震構造」とし、人命の安全確保と建物の機能確保を図り、緊急時においても、市民サービスの低下を最小限にするための対策を講じるとともに、 敷地全体の地盤改良を行い、液状化を発生させない敷地としていきます。
A 新庁舎の建設については、事業費を確保するにあたり、市民サービスの低下を招かないよう、国の補助金等の活用、さらには、PFI方式や東京都豊島区役所庁舎で導入した等価交換方式の活用について検討を進めてきました。
PFI方式等については、新庁舎建設予定地である現在の市庁舎用地において、他市町村庁舎建設時の実績、さらには市場調査の実施により立地性や市場価値の観点から、事業者の参入を見込めないことが確認されました。
国の補助金等については、先の熊本地震を教訓に国における施策により、新庁舎建設における地方債借入(新庁舎建設費用の借金)に対して、地方交付税(国から各自治体に対して配分される税)措置がなされる予定であり、それによる財源が一定程度、確保されることを予定しております。
今後においても、引き続き、財源確保策について、調査研究を進めたいと考えております。
A 新庁舎建設については、平成28年10月に庁舎整備の方向性を定める「志木市新庁舎建設基本計画」を策定し、その計画に基づきながら、現在も建設に向けた準備を進めています。
平成29年度は、新庁舎建設に向けた設計業務を開始しましたが、その設計業者を選定するに当たっては、柔軟で高度な発想力や設計能力、豊富な経験を持つ設計者を選定するため、学識経験者や県職員、副市長、市職員で構成する「志木市新庁舎建設工事設計業務設計候補者選定委員会」を設置し、公募型プロポーザルにより、設計事業者を募集しました。
この選定委員会では、参加表明をした設計事業者(3社)について、第1次審査及び第2次審査を行い、特に第2次審査においては、設計事業者からのプレゼンテーション及びヒアリングも実施しました。
第2次審査の中では、設計工程や業務の実施方針、テーマの的確性や創造性、実現性、業務への理解度や意欲などのほか、志木市からテーマを設定した「安心・安全な庁舎について」、「志木市らしい庁舎について」、「ライフサイクルコストについて」、「その他独自のテーマについて」の4テーマを総合評価し、株式会社佐藤総合計画を最優秀者(設計候補者)として選定しました。
現在は、株式会社佐藤総合計画と設計業務委託を締結し、平成30年度末までに設計業務を完了する予定です。
また、仮庁舎については、平成30年度中に建設工事をはじめ、平成31年度中に本庁舎から仮庁舎へ業務を移転することになります。
仮庁舎の建設場所は、現在の市庁舎前駐車場敷地内に設置するほか、総合福祉センター第2駐車場敷地及び市民会館東側駐車場の3カ所を予定しています。
さらに平成31年度からは、現庁舎の解体工事を進め、平成34年度に新庁舎完成を予定しています。
【新庁舎完成までの主なスケジュール】
平成29年度 基本設計
平成30年度 実施設計・人工地盤建設・仮庁舎建設
平成31年度 仮庁舎移転・現庁舎解体工事
平成31年度~平成34年度 新庁舎建設
平成34年度 新庁舎供用開始
新庁舎といろは親水公園がつくる賑わいのイメージ
«志木市の将来を見据えた4つの戦略... まちづくり35の実行計画の取組結...»
日付:2017.05.31
カテゴリー: 政策・実績