長寿社会を応援します
毎月発行している広報しきに連載中の市長コラム「以心伝心」に掲載された内容を掲載しています。
令和元年10月号掲載分
長寿社会を応援します
10月に入って秋の気配も感じられるようになりましたが、皆さん、お元気でしょうか?先月の9月16日は敬老の日。今年度で百寿を迎える10人の市民の皆さまに、総理大臣からお預かりした銀杯とお祝い状をお渡ししました。今年、100歳を迎える方は、大正8年生まれ。当時の平均寿命は、なんと、50歳にも満たない状況でした。これは、当時の医療技術、生活環境、戦争などが影響しているといわれておりますが、100歳を元気に迎えられたその姿を前に、これまでの日本の発展を築いていただいた人生の先輩である皆さまに、改めて感謝をしなければならないとの思いを強く感じます。
また、8月11日は、志木市が一つの転換点を迎えた日となりました。ついにこの日、75歳以上の後期高齢者の人口が、65歳から75歳未満の前期高齢者の人口を上回ったのです。高齢化率について地区別にみますと館地区の高齢化率が最も高く、9月1日現在で約44%と、2人に1人が高齢者という状況に近づきつつあります。
こうした状況を前に、今後は、ますます進むであろう長寿社会を見据えたまちづくりが必要であり、現在、自主的な介護予防活動として各地区で行われている「いろは百歳体操」や、7月8日に下宗岡地区にオープンした、空き家を活用した子どもから高齢者までの多世代が交流できるコミュニティふれあいサロン「Reiwa」などの取組が今後も活発に行われるように、皆さんの元気につながる地域活動を積極的に展開していきたいと考えています。
長寿化が進む一方で、認知症による迷い人の数も増加傾向にあることから、そうした方の安全確保にも取り組まなくてはなりません。志木市ではこれまでも命のひと声訓練と題して、「認知症SOS声かけ模擬訓練」を実施してきたほか、市内の民間事業者の皆さまに見守りのご協力をいただく「ホッとあんしん見守りシステム」を構築してきました。「ホッとあんしん見守りシステム」については、現在も参加していただける事業者が拡大しており、過日も福祉・防災などの各分野における連携協力に関する協定を締結した株式会社ファミリーマート様の市内5店舗の皆さんも見守りの輪に加わっていただく予定です。
これからも、高齢者の皆さんが住み慣れた地域で安心して元気に暮らすことができるよう、これらの取組を発展させていくとともに、皆さんの元気を志木市の成長につなげ、長寿社会をしっかりと支えるまちづくり、志木づくりを進めていきます。