ありがとう、市民会館
毎月発行している広報しきに連載中の市長コラム「以心伝心」に掲載された内容を掲載しています。
令和5年4月号掲載分
ありがとう、市民会館
これまで市民の文化・芸術の拠点として使命を果たしてきた市民会館は、令和5年3月末をもって、45年の歴史に幕を下ろしました。
その歴史を振り返りますと、文化団体の発表や商工の活動の場としてはもちろん、テレビの公開録画や音楽アーティストのリハーサルにも利用され、さまざまな著名人が訪れました。市民会館のこけら落とし公演では故・島倉千代子氏、また、テレビ番組「痛快なりゆき番組風雲!たけし城」の公開録画ではビートたけし氏、近年ではテレビ番組「笑点」でも活躍される春風亭一之輔氏の落語公演なども行われ、多くの市民に笑顔と感動を与えました。
さらには、市民会館を管理する志木市文化スポーツ振興公社の公式キャラクターであり、志木市の広報大使や健康大使としても活躍するカパルを中心に、たくさんの「ゆるキャラ®」が集結したイベントには、市内外問わず多くのファンが訪れ、いつしかファンの間では聖地として注目を集めました。
たくさんの思い出とともに、志木市の文化振興を長きにわたり支えてくれた市民会館は令和5年度に解体となりますが、その前に、“はなむけ”となるイベントを令和5年4月16日に開催します。開催にあたっては、「ありがとう!市民会館」と銘打ち、これまで市民会館を拠点として活動してきた文化団体をはじめ、多くの市民の皆さんとともに、これまでの思い出を振り返りながら、記憶に残るイベントとすることで、市民会館と市民体育館の機能をあわせもった新複合施設へバトンを渡します。
新複合施設については、新たな市民の集いの場、そして、にぎわい創出の場として市民力を育む施設を目指し、これまで整備手法や財源確保などについて、市議会特別委員会での審議や、学識者や両施設の利用団体などで構成される検討委員会での議論を重ね、市民会館用地での複合化に向けた基本計画を令和3年8月に策定しました。また、令和4年10月に完了した基本設計では、より市民の意見を設計のコンセプトに反映させるため、利用団体からのヒアリングのほか、基本計画策定に携わられた検討委員会の委員に加え、商工会や公募による市民、さらには市内の高校生など、幅広い年代の方々を交えた市民ワークショップを開催しました。
現在は、各施設を利用されている方や障がいのある方など、さまざまな声を引き続き丁寧に聞きながら、より詳細な実施設計を鋭意進めているところであり、令和5年度においては、この実施設計を完了させるとともに、駐車台数のさらなる確保に向け、市民会館近隣地に新たな駐車場の整備も進めます。新庁舎建設に続く一大プロジェクトとして、「みんなに愛され、誰もが主役になれる」新たな複合施設を目指して、いよいよ本格的に始動していきます。