持続可能な財政運営のために
毎月発行している広報しきに連載中の市長コラム「以心伝心」に掲載された内容を掲載しています。
令和2年12月号掲載分
持続可能な財政運営のために
いまだ終息が見えない新型コロナウイルス感染症の影響により、今後税収などの落ち込みによる財源不足が懸念されることからも、志木市でも令和2年12月議会において、職員の期末勤勉手当と特別職、議員の期末手当を減額する議案も提出しているところでもありますが、こうした状況を前に、皆さまの不安も大きいことと思います。
時に、新市庁舎建設による財政負担に対し、ご心配の声をいただくこともあります。この点に関しては十分な議論を重ねてきたところであり、建設に係る財源については、公共施設の更新に備え、これまで何年にもわたり積み立ててきた「公共施設安心安全化基金」の活用に加え、地方債の活用、つまりは資金の借り入れをすることなどで、財政を圧迫することのないよう計画を立てています。
なお、この地方債については、毎年無理のない返済をするとともに、返済金について、国の補助を受けることで、最小限の支出となるよう入念に財政シミュレーションを行っていますので、新市庁舎建設により「財政非常事態」に陥るということはありません。
しかしながら、今後も、市庁舎以外の老朽化が進行している公共施設の再整備や保育料などの無償化をはじめとする保育関係経費、超高齢社会の進展に伴う医療・介護関係経費などに係る予算の増加が想定されますので、より一層慎重な財政運営をしていかなければならないという気概を胸に、目下、令和3年度の予算編成に取り組んでいます。
予算編成を進めるに当たっては、本市の職員に対して、「志木市の将来への責任を負っていることを改めて認識し、危機意識と緊張感を持つこと」、「『新しい生活様式』に対応した『新しい』志木市を創っていくという視点を持つこと」、「未来に向かう活力、安心を支える底力、状況を打開する想像力などを最大限に発揮し、前例にとらわれることなく、多角的な視点を持つこと」を伝え、全職員が一丸となり、知恵を絞るよう発破をかけています。
2020年も残すところ1か月となりました。何といっても今年は、新型コロナウイルス感染症の影響により多くの笑顔や元気が奪われてしまいました。来年こそは、コロナ禍の終息を願い、1日でも早く元気で活気あふれる志木市の姿を取り戻したいと思っています。
改めて、今年1年の志木市のまちづくりへのご支援、ご協力に感謝申し上げます。明くる年も志木市にとって、皆さまにとってよい年となるよう、ともに頑張ってまいりましょう。