「元気!ハツラツ!」をいつまでも
毎月発行している広報しきに連載中の市長コラム「以心伝心」に掲載された内容を掲載しています。
令和4年5月号掲載分
「元気!ハツラツ!」をいつまでも
人生100年時代の到来と言われている現代、日本では平均寿命が延びる一方で、令和7年には全ての団塊世代が後期高齢者となるなど、高齢化率が増加することにより、介護の需要はさらに高まることが予測されます。
また、近年では、コロナ禍の影響で高齢者の方が家にこもりがちになり、運動不足による体力低下、さらにはコミュニケーションの減少に伴う気分の落ち込みや認知機能の低下などが課題となっています。
本市の高齢化率に目を向けますと、3年間の推移では、令和2年は24.5%、令和4年は24.8%とほぼ横ばいの状況ですが、日常生活全般において介護が必要となる要介護の認定率は、令和2年が14.6%であったのに対し、令和4年では16.4%と増加傾向となっており、コロナ禍の影響もあって介護給付費はこの2年間で5億円も伸びてしまっている現実があります。
一方で、館地区の高齢化率は令和4年で46.9%と、市内で最も高いものの、要介護認定率は10.9%と最も低い状況であることから、元気な高齢者の方が多い地区であることが分かり、まさに、歳を重ねても介護状態にならないこの状況が理想と言えます。
本市では、心身機能の低下が進み、「健康」と「要介護状態」の中間の状態を表す「フレイル」を予防し、高齢者の方がいつまでも健康でいきいきと暮らせるよう、令和2年度から「フレイル予防プロジェクト事業」を実施しています。本事業では、理学療法士などの専門職によるフレイル予防の取組に加え、高齢者の方が早期にフレイルリスクを確認できるよう、測定機器などを用いたフレイルチェックを行う「市民フレイルサポーター」を養成し、「市民力による、市民のためのフレイル予防」の取組を市内全域に広げています。
また、健康寿命の延伸の取組である「いろは健康ポイント事業」は、歩数に応じてポイントがもらえる本市の人気事業であり、コロナ禍であっても、参加者の歩数が減少していないことから、参加者一人ひとりの健康意識の高さを感じます。この取組に加え、ノルディックウォーキング・ポールウォーキングの普及啓発など、歩く質を高める取組により、介護を必要とせず、健康で日常生活を送ることができる年齢を示す65歳健康寿命については、令和元年に女性が埼玉県内で1位となっています。
申すまでもなく、志木市民の元気が持続可能な志木市へとつながります。市内に住む介護保険サービスを受けていない85歳以上の高齢者の方を表彰する「あなたの元気が志木市の元気表彰」では、これまで1,197人の元気な高齢者の方が表彰されました。
ぜひ皆さんも志木市が実施する健康事業に参加をいただき、いつまでも「元気!ハツラツ!」に暮らせる志木市を目指して、人生100年時代の到来を見据えた健康長寿に向けて、「心と体Wの元気が健康」という意識を共に広げて行きたいと思っています。