毎月発行している広報しきに連載中の市長コラム「以心伝心」に掲載された内容を掲載しています。
平成27年4月号掲載分
4月は新学期の始まりです。今年は、小・中学校ともにおよそ600人が新一年生となります。学校生活を通じて、「これだけは誰にも負けない」というものを見つけ、自分の自信としながら、将来、志木市を支える人として、成長してもらいたいと強く願っています。
先送りできない課題にご理解を
平成27年度分から国民健康保険税の課税限度額を引き上げます。国民健康保険は、主に自営の人や年金受給者の人が加入することから、年齢構成が高く、高齢化の進展や高度医療の普及などにより、医療費が増大し、給付水準が高くなるという問題を抱えています。
平成26年度の国民健康保険特別会計予算は、これまで保険給付費の支払いの不足に当てるため積み立ててきた保険給付費支払基金のほぼ全額である約3億5千万円を繰り入れたほか、国民健康保険に加入していない約7割の市民の財布でもある一般会計からも約3億6千万円を繰り入れて編成せざるを得ない状況でした。
平成27年度の予算編成では、加入者が市民の約3割の国民健康保険特別会計へ、一般会計からこれ以上繰り出すことは難しいと判断しました。
今回の課税限度額引き上げは、一定以上の所得の世帯では負担が増えることになりますが、あわせて保険税の2割軽減及び5割軽減となる世帯が拡大されますので、中間所得以下の世帯では、軽減の対象となる世帯が増えることとなります。
今後は、生活習慣病重症化予防対策事業やジェネリック薬品の利用促進など、保険給付費を抑制する取組にも力を入れ、平成30年度に予定されている国民健康保険の広域化まで、税率を据え置きたいと考えています。
また、介護保険料基準額を4月から改定します。介護保険は、サービスを利用する人が増えれば、保険料も上がる「みんなで支えあう」制度です。高齢化の進展により介護保険の利用者が増加し、それに伴い、サービス利用総額も増大しています。同様に、今後3年間も保険給付費は増加の一途をたどることとなります。
市ではこれまで、定期巡回・随時対応型訪問介護看護・小規模多機能型居宅介護などをはじめとする地域密着型サービスを積極的に整備してきましたが、高齢化が現在のペースで推移した場合は、必要なサービス総量が足らないことが予想されます。
加えて、これまで介護保険料基準額を県内で最も低く抑制してきましたが、裏を返すと、その分サービスが充足していなかったともいえます。
今後は、保険料基準額は引き上げるものの、可能な限り低い水準を維持するため、介護予防事業や予防給付を実施し、要介護認定者を増やさない取組を進め、高齢者が住み慣れた地域で、いつまでも元気に生活できるよう、サービスを充実してまいります。
このように、皆さまに負担の増をお願いするのは正直、辛いものがありますが、責任をもって制度を維持し、充実、安定した運営に努めていきますので、皆さまのご理解をお願いします。
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