災害はいつも身近に・・・
毎月発行している広報しきに連載中の市長コラム「以心伝心」に掲載された内容を掲載しています。
令和5年8月号掲載分
災害はいつも身近に・・・
暑い8月の到来。今年の夏は、「災害級の暑さ」という言葉を報道などで目にする機会も多く、猛暑と向き合う日々が続いています。こまめな水分補給を心がけるなど、熱中症には十分お気をつけください。
また、8月は台風の接近などにより、水害が多くなる季節でもあります。これまでの志木市における災害を振り返ってみますと、明治43年に、現在の宗岡地区を中心に発生した大洪水では、過去最大の水位である8.195mを記録し、当時の宗岡村を中心に甚大な被害を及ぼしました。近年では、令和元年に発生した令和元年東日本台風により、避難者数2,877人、床上浸水9棟、床下浸水162棟、道路冠水40か所の被害が発生しました。直近では、今年の6月に、大雨及び台風第2号の影響により、床下浸水17棟が発生しています。
一方で地震災害に目を向けますと、平成23年の東日本大震災では、瓦の落下や水道管の漏水、停電による被害 が発生しました。また、東武東上線運転見合わせによる帰宅困難者などへの対応として、志木小学校及び志木第四小学校を避難所として開設しました。
こうした教訓を踏まえ、昨年開庁した新庁舎は、あらゆる災害に強い庁舎として、災害時においても拠点としての機能を維持できるよう、1階を浸水高さ5mよりも高い位置に設けるとともに、災害対策本部を3階に、主要な機械設備や電気室は4階以上に配置するなど浸水リスクに備えています。また、免震構造を採用することで、地震の揺れを免震装置が吸収し、建物の損傷を防ぐ構造になっています。
この災害に強い庁舎を中心としながら、8月27日には、いろは親水公園なども会場として、埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県及び政令指定都市が実施している「九都県市合同防災訓練」を、埼玉県と共催で実施します。志木市で行われる訓練としては、過去最大級の防災訓練です。訓練当日は、4年に1度の市民総合防災訓練もあわせて実施し、町内会による避難誘導訓練や自警消防隊による初期消火訓練なども行います。
また、庁舎の最上階からはしご車で要救助者を救出する訓練や、新河岸川を利用した水難救助訓練を行うほか、いろは親水公園では、消防車やパトカーの展示、初期消火や起震車による訓練体験など、市民参加型の防災フェアも実施しますので、ぜひとも皆さんにもご参加いただき、一人ひとりが災害と向きあい、改めて防災意識を高める機会にしていただければと思います。