自身のため、家族のため、そして…
毎月発行している広報しきに連載中の市長コラム「以心伝心」に掲載された内容を掲載しています。
平成30年3月号掲載分
自身のため、家族のため、そして…
こんにちは。いくつになっても、健康でいきいきと輝いている人を見かけると、素敵だな…と思います。健康でいきいきとした人生を送るには、やはり、定期的に自身の健康状況を確認することが大切です。
市では、国民健康保険に加入の方は、生活習慣病を予防するための特定健診と人間ドックを少ない自己負担で受けることができます。また、がん検診については、市民であれば保険を問わず、各種検診を受けることができ、さらに国民健康保険に加入の方は、特定健診とがん検診がセットとなり、少ない自己負担で受診できる「国保セット健診」なども用意し、さまざまなメニューで皆さんの健康な生活を応援しています。
しかしながら、本市では、国民健康保険加入者のうち特定健診を受けている人が36%にとどまり、県内63市町村中43位と低い状況にあります。こうした状況は、健康寿命日本一を目指して「健康寿命のばしマッスルプロジェクト」や「おいしく減塩!『減らソルト』プロジェクト」など、健康寿命の延伸に向けた取組を積極的に行っているだけに、残念に思います。
一方、本市のがんによる死亡者数は、肺がん、大腸がん、胃がんの順に多く、平成27年度のがん検診の受診率を種類別に見ると、肺がん検診が受診率7.5%で県内42位、大腸がん検診が9.1%で50位、胃がん検診が3.3%で44位と総じて低い状況にあり、今後、受診率向上に力を入れなければなりません。
社会の長寿化を見据えて市民の健康な生活を応援し、医療費を抑制することは、健全な財政運営を進める上での大きな課題の一つです。それだけでなく、大切な市民力が病気で活躍できないことは、本人や家族にとってだけでなく、市にとっても大きな損失です。
平成28年度の本市の国民健康保険医療費のうち、1/4は生活習慣病が占めています。生活習慣病を予防するには、毎年特定健診を受け、特定保健指導によって生活習慣を改善することが大切です。また、国では、国民健康保険の特定健診受診率の目標を平成35年度までに60%以上と掲げており、特定健診の実施状況を評価し、自治体に支援金を交付しています。受診率が低いまま推移すれば、この支援金が交付されないこととなり、志木市の国民健康保険財政にも大きな影響をもたらします。ご自身のため、家族のため、そして未来へ続くふるさと志木市のため、特定健診、がん検診をぜひ受診してください。